コンビニに突っ込まないために

自動車の話

 

 この先自動車はどうなっていくのだろうか?電気自動車、水素エンジンを搭載した車、トヨタを始め日本が有利なハイブリッド車が優勢になるのか、或いはすでに完成された技術的領域にある内燃機関を搭載した車が生き残るのか、米国、欧州、日本そして中国それぞれが自分たちに有利になるように働きかけることになるのだろう。

 最近、高齢者による事故の多発で免許返納の記事を目にすることが多い。しかし老年医学の研究者によると免許証を返納した高齢者は急激に老化が進むと言う。後期高齢者となった私もこの先いつまで車に乗れるかは判らないが免許証を返納する気はない。免許証を返納すればセカンドハウスでの生活が成り立たないからだ。

 

トヨタサイノスα1300Junoパッケージ

 これは私が大阪と滋賀のセカンドハウスの移動に使っているトヨタのサイノスαという車である。FFの小さな2ドアクーペで1300ccの5速マニュアル車、走行83,000km、1999年製造で今年で25年になる。今では見かけることがほとんど無い絶滅種だ。購入してから10年程になるがタイヤとバッテリーを交換しただけで故障した事は一度もない。オイルは5000kmごとに交換しておりエンジンは頗る快調である。

信頼の1300DOHCエンジン

 車高が低く体が硬くなった私は乗り込むのに少し苦労するが一旦ドライバーシートに収まれば、ハンドル、シフトレバー、各ペダル、スイッチは自然に手に届く範囲にある。メーターは速度計、回転計、燃料計.水温計と必要な装備は備えている。最近の車は水温計が無くオーバーヒートした場合に警告灯が点灯する車が多いが、走行中にエンジンの状態を知るには冷却水の状態を常にモニターすることは大切なことだと思う。室内は大衆車ベースなので至ってシンプル、かつて乗っていたフェアレディ1600SPやベレット1800GTの持っていたスポーツカー的な独特の味わいは無い、またクラウンのような静かで快適な乗り味も持っていない。

サイノスのレトロな運転席

 しかし一旦走り出すと低い重心と910kgと軽い車体重量、空気抵抗の少ないデザインで、85Hpと非力なパワーだが思いのほかよく走る。エンジンを1500回転以上をキープするように適切にギアを選べば、カーブの続く峠道で現在の大きな車や背の高い車では味わうことの出来ない「車を運転する楽しみ」を得ることが出来る。さらにこの車は燃費が非常に良い。普通に市街地を運転していれば15km/Lを切ることは無い、空いている郊外の道を走れば20km/L近くまで燃費は伸びる。車両購入価格を含めとても財布に優しい。

 最後にこの車は後方視界が悪い(バックカメラをつけている)後席に普通の大人は座れない(二人乗りと割り切れば問題は無い)古い車のため自動車税が15%の重加算となり39,600円とかなり高いと言った所が欠点として挙げられる。

 マニュアル車は、クラッチを踏んだ状態で前進、後退のギアを選択する。動き出すときはアクセルとクラッチをうまく操作してゆっくりと動き出すようにコントロールする。このためにコンビニに突っ込んだりスーパーの2階の駐車場からフェンスを突き破って下に落ちるような事故はほとんど起こらない。

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