飛行機のはなし

パイロットは五感を研ぎ澄ませ

 機長に昇格する前の5年間、ボーイング767に乗務していた。丈夫で性能も良いのだが、何故かインパクトが弱くあまり記憶に残らない平凡な機体だった。B767はコックピットに始めてパソコンのようなディスプレイが採用された。機体の姿勢や、...
飛行機のはなし

 パイロットによって揺れ方が違う

 1966年3月5日BOAC(英国海外航空)911便は、羽田空港からホンコンへ向けて、13時58分に離陸した。滑走路脇には、前の日に濃霧の中、着陸に失敗したカナダ太平洋航空402便ダグラスDC8の残骸が散乱していた。 。 事故...
本の話

孀婦岩(そうふがん)に登った男達(2)

 1972年7月21日に、早稲田大学の岳友会に所属する若い二人のパーティが(記録に残る限り)初登頂に成功してからは長い間、孀婦岩の登頂記録は残されていない。                 次に登頂に挑戦した記録が残るのは2003年のこと...
本の話

 孀婦岩(そうふがん)に登った男達(1)

 西暦1788年イギリス帝国のジョン・ミアーズが率いる2隻の船団は交易のためマカオを出発、フィリピンのミンダナオ島を経由して北アメリカへ向かっていた。日本では江戸時代天明8年、徳川10代将軍「家治」の治世で田沼意次が亡くなった年である。4...
アウトドア・ライフ

 セカンドハウスの暖房と言えば 薪ストーブ

 湖北の雑木林にセカンドハウスを建ててから早いもので30年近くの年月が過ぎた。滋賀県の北部は冬季には積雪が多く、気温も低くなる。セカンドハウスの暖房に薪ストーブは欠かせないものとなった。導入当初はいろいろと失敗もあったのだが、ここ数年は取...
飛行機のはなし

ニューヨーク便 第3エンジン油圧 低下

 技術の進歩で最近のジェットエンジンが飛行中に故障することはほとんど無くなった。時折ニュースでエンジンが火を噴いて緊急着陸する映像が流れることがあるが、民間航空のパイロットで、飛行中にエンジンを停止させた経験を持つ人はあまりいないようだ。...
飛行機のはなし

長距離国際線のCOCKPITでは(1)

 20年程前、2000年頃はエンジンを4基備えたボーイング747-400型が国際線の主力機だった。現在では燃料効率が悪いと言う事で日本の航空会社では一部の貨物会社を除いてはすべて退役している。私の所属していたANA(全日空)では成田空港か...
歴史こぼれ話

「この坊主達だけは許すことはできぬ」           後鳥羽上皇の怒り   建永の法難

 京都の北東、左京区に鹿ケ谷と呼ばれる一角がある。平安時代の安元3年(1177年)に僧都俊寛が平家打倒の密議を行った別荘があったことで「鹿ケ谷の陰謀」として歴史上に名を残すことになった。その30年後の1207年、気性の激しい後鳥羽上皇を激...
歴史こぼれ話

平安から鎌倉へ 白拍子 時代を彩った女達

 京都の西を南北に走る西大路通りが八条に差し掛かるところに平清盛が創建した若一(にゃくいち)神社がある。この神社には清盛が手植えしたと伝えられる楠の大木があり、この木を切ると祟りがあると言われており京都市電もこれを避けるため西側に迂回して...
鉄道の話

愛宕山鉄道ケーブル線 幻のリゾート

 秋晴れの一日、久しぶりに京都の愛宕山に登ってきた。愛宕山は標高924mと比叡山(848m)よりも高く市内から見える山の中では最も高い山である。登山コースはメインルートの清滝の他、嵯峨水尾,保津狭の落合からといくつかあるようだが、どのコー...
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